
【2026年4月】不動産投資市場マンスリーレポート INVASE Flash
2026/4/9INVASE(不動産投資)
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コラム
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【2026年4月】不動産投資市場マンスリーレポート INVASE Flash
2月末に始まった米国・イスラエルによるイランへの軍事攻撃は収束の兆しを見せず、ホルムズ海峡閉鎖によるエネルギー価格の上昇がグローバル経済に深刻な影響を与えています。地政学リスクの増大で一方的な利上げが難しくなった反面、資源価格の高騰によるコストプッシュ型インフレは継続する見通しです。
一時6万円近くを付けた日経平均は現在54,000円近辺(約▲10%)。中東依存リスクを嫌気した売りが続く一方、10年国債利回りは過去1か月で約0.2%上昇し2.4%台と27年ぶりの高水準を記録しました。ただしJ-REIT利回りも同程度上昇したため、イールド・スプレッドはほぼ変わらずです。
都心3区の大型マンション・インデックスでは、ファミリー・シングルともに賃金上昇を織り込んだ実需価格の上昇が一定の限度を迎えつつあります。一方、賃料引き上げは継続しており、結果としてキャップレートが上昇。今後もインフレに伴う賃料上昇が見込まれるため、キャップレートのさらなる改善が期待されます。
ホルムズ海峡閉鎖を背景としたエネルギー価格の高騰は、コストプッシュ型インフレを通じて都心部の賃料上昇を後押しし続けると見込まれます。10年国債利回りが27年ぶり高水準(2.4%台)に達しているものの、J-REIT利回りも同程度上昇しており、イールド・スプレッドはほぼ維持されています。地政学リスクの拡大により日銀が一方的な利上げに踏み切りにくい環境となったことも、不動産市場への過度な金利上昇圧力を和らげる要因です。
都心3区のインデックスでは、賃金上昇を織り込んだ実需価格の上昇は踊り場を迎えつつある一方、インフレに伴う賃料引き上げは継続しており、キャップレートは上昇(利回り改善)局面に入りました。今後も賃料の上昇が続くと予想されるため、価格が横ばいを保つ間はキャップレートのさらなる改善が見込まれ、長期保有を前提とした都心現物不動産の投資妙味は引き続き高いと考えられます。ただし恩恵を受ける物件と受けない物件の二極化が進むため、CoAMer理論に基づく厳正な物件選別が不可欠です。

新築分譲時からの価格の伸び幅が1.5倍程度と高い水準にある一方、賃料については近隣賃貸供給の強さから大きく伸びていないケースも散見されます。CoAMer理論の観点でベンチマーク賃料と価格の乖離を精査することが重要です。今後、港区エリアの低利回り安定物件と同等に安定稼働できるか、また勝どき・晴海エリア内の他物件にどのような影響を与えるか、ベンチマーク物件として引き続き注目が必要です。
ロングスパンでは「築地地区まちづくり事業」による築地市場跡地の新たな都市機能整備に注目。足元では2027年に予定されているTHE TOYOMI TOWER引き渡し後のマーケット価格変動が焦点となります。大規模供給がエリア相場に与える影響を注視してください。
晴海・勝どきエリアがベンチマークたる賃料と物件価格を今後も伸ばし、「ハイエンド層」を安定集客し続ける街になりうるかが問われています。賃料・物件価格の上限を意識しながらモニタリングを続けることが不可欠です。
高値で売り出されている物件について、実際の成約価格を把握しないと高づかみのリスクが生じます。一方、値上がり幅の確からしい仮説なしではどの物件も購入できません。物件ごとに変数を丁寧に拾い、ディスカッションを重ねることが重要です。
タワーマンションにより高められたエリア相場に、近隣板状マンションが賃料・価格の両面でどれだけキャッチアップするかが注目です。価格上昇可能性の観点では1LDKの賃料・物件価格の動きが特に面白く、ぜひご注目ください。