欧米と比べ日本では、投資に消極的な人が多いといわれています。ギャンブル性の高い投機と混同されがちなせいかもしれません。投資と投機は似ているようですが、まったくの別物です。今回は、投資と投機の違いについて解説すると同時に、投資のなかではミドルリスク・ミドルリターンに分類される不動産投資の特徴を紹介します。不動産投資で安定した資産運用を行うコツも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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【目次】

投機と投資それぞれの意味

投資に対するイメージは悪い?

投資商品にはどのようなものがある?

不動産投資のメリット

不動産投資のデメリット

投機は運任せ、投資は計画的な資産運用

投機と投資それぞれの意味

はじめに、投資と投機の意味を把握しておきましょう。辞書には次のように示されています。

とう‐し【投資】

[名](スル)

1.利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること。

転じて、その将来を見込んで金銭や力をつぎ込むこと。「土地に投資する」「若いピアニストに投資する」

2.経済学で、一定期間における実物資本の増加分。

とう‐き【投機】

1.利益・幸運を得ようとしてする行為。

2.将来の価格の変動を予想して、現在の価格との差額を利得する目的で行われる商品や有価証券などの売買。

3.禅宗で、修行者の機根が禅の真精神にかなうこと。師家の心と学人の心とが一致投合すること。

引用:デジタル大辞泉(小学館)|weblio辞書

投資と投機は、どちらも利益を得ることを期待して行うものです。しかしながら、投資は中長期的な計画のもとに行われる資産運用であるのに対し、投機は短期間で利益を得ようとする行為です。幸運を期待する意味合いが含まれていることから、宝くじや競馬・競輪などギャンブル的な要素が強いものといえるでしょう。

投資に対するイメージは悪い?

次に、金融庁が2021年1月に実施したアンケートの結果を紹介しましょう。リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査は、全国の20歳以上の個人およそ1万人を対象に行われたアンケートです。

ちなみに、ここでいうリスク性金融商品には、株式・外国為替証拠金取引(FX)・暗号資産などのほか、個人年金保険や養老保険など貯蓄性を重視した保険も含まれています。

回答者のうち、約6割がなんらかのリスク性金融商品の購入経験者、約4割は未経験者ということです。それぞれの資産運用(投資)に対するイメージの違いをみてみましょう。

参考:リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果|金融庁

投資経験者が持つ資産運用のイメージ

資産運用という言葉から、どのようなことをイメージするかという設問に対し、投資経験者は次のように回答しています。

1.価格変動に関わらず、商品を長期間保有する(44.6%)

2.様々な商品に投資する(42.7%)

3.少額の資金でも始められる(42.2%)

4.専門的な知識を要する(34.8%)

5.損失を被るリスクが非常に高い(23.2%)

6.多額の資金を要する(13.5%)

7.短期で売買する(9.6%)

8.特にない(6.9%)

9.簡単に収益を上げることができる(5.0%)

10.その他(0.4%)

参考:リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果|金融庁

資産運用は短期的な価格変動にとらわれず、中長期的な視点で行うものと理解している人が多数です。ただし、短期で売買するというイメージを持つ人も10%ほどいました。こうした人は、キャピタルゲインを期待して1日で売買を完結させる、デイトレードを行っているのかもしれません。

投資で得られる利益には、インカムゲインとキャピタルゲインとの2種類があります。インカムゲインとは、その金融商品を保有している期間に得られる利益のことです。配当金や利子、不動産投資なら家賃収入がインカムゲインにあたります。金額の多少はありますが、保有期間が長期になるほど得られる利益も大きくなるのが一般的です。

なるべく安く買って高く売り、その差額を利益にするのがキャピタルゲインです。キャピタルゲインを得るには市場をしっかりと研究し、売却すべきタイミングを判断する必要があります。そのタイミングを中長期のスパンではなく、1日という短期間で探していくのがデイトレートです。金融商品に対する知識のほか、直観力や判断力も求められるデイトレードは上級者向けの方法といえるでしょう。

投資未経験者が持つ資産運用のイメージ

反対に、投資経験がない人が持つ資産運用のイメージは、次のような結果となっています。

1.専門的な知識を要する(40.4%)

2.損失を被るリスクが非常に高い(32.0%)

3.少額の資金でも始められる(22.9%)

4.特にない(22.1%)

5.様々な商品に投資する(20.6%)

6.価格変動に関わらず、商品を長期間保有する(19.5%)

7.多額の資金を要する(18.3%)

8.短期で売買する(6.1%)

9.簡単に収益を上げることができる(4.6%)

10.その他(0.3%)

参考:リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果|金融庁

投資未経験者は、資産運用のために金融商品を購入することにネガティブなイメージを持っているようです。専門知識がまた、特にないという回答が多かったことからは、資産運用そのものに興味がないことがうかがえます。

投資商品にはどのようなものがある?

安定した資産運用を行うには、投資商品の特徴を理解して自分に適したものを選ぶことが大切です。投資商品にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ここでは代表的な投資商品の概要とメリット・デメリットを紹介します。

株式投資

企業が資金調達のために発行した株式を購入し、企業に出資することを株式投資といいます。株価は企業の業績や景気などで常に変動します。株価上昇のタイミングで売却して差益を得るキャピタルゲイン重視の投資方法と思われがちですが、本来の目的は企業への出資です。そのため、株式を保有している間は配当金や株主優待などのインカムゲインが期待できます。

投資信託

投資信託では、個人投資家から集めた資金をもとに運用会社が投資を行います。投資先や運用方法は資産運用の専門家が決めるため、専門的な知識はいりません。100円ほどの少額から始められるのもメリットといえます。ただし、購入時や解約時には手数料がかかります。また、保有中は管理費がかかるケースが多いので、事前に確認することが大切です。

公共債・社債

公共債や社債とは、団体が資金調達の目的で発行する債券です。公共債には国が発行する国債、地方自治体が発行する地方債、各国政府が発行する外国債券などがあります。企業が発行する債券は社債と呼ばれます。債券は借入証書のようなもので、債権を購入するということはこれらの団体にお金を貸し出すことを意味します。そのため、満期になれば元本が返却されるほか、保有中は定期的に利子が支払われます。

外貨預金

外貨預金とは、日本円ではなく米ドルやユーロなどの外貨で行う預金のことをいいます。方法は通常の預金と同じですが、預けるときは円から外貨に、引き出すときは外貨から円に換金します。つまり、満期日の為替レートが預入時よりも円安になっていれば、その差額が利益になるという仕組みです。

FX(外国為替証拠金取引)

FXとは、外貨の預金ではなく売買によって利益を得る方法です。為替変動を利用するのは外貨預金と同じですが、預金とは異なり手元資金を担保にして多額の取引ができることが特徴です。うまくいけば大きな利益が期待できますが、失敗した際の損失も大きくなるので、取り組む場合は慎重に行う必要があるでしょう。

純金積立

毎月一定額で少しずつ純金を購入していく方法を、純金積立といいます。金の価値は世界共通で、社会情勢の変化に強いのが特徴です。多少の価格変動はあるものの、金の価値がなくなることはありません。毎月の購入額は一定なので、無理のない範囲内で金という資産を増やしていけるのがメリットです。

暗号資産

暗号資産はインターネット上で取引される通貨で、2020年5月1日に改正資金決済法と改正金融商品取引法が施行されるまでは仮想通貨と呼ばれていました。円やドルなど公的な通貨と違い、暗号資産の価値は需要の増減などの影響を受け、簡単に変動します。短期間で価値が何十倍にもなる可能性がある一方で、損失のダメージも大きくなりがちです。また、ハッキングによる多額の盗難事件も複数回発生していますが、損失に対する補償はありません。投資というよりは投機の性質が強いものといえるでしょう。

不動産投資

不動産投資とは、アパートやマンションなどの不動産を第三者に貸し出し、賃料から利益を得る方法です。家賃収入というインカムゲインを重視し、物件を長期間保有することを前提としています。もともと不動産は流動性が低いため、短期的な売買には不向きなのです。

流動性とは現金化しやすいかどうかを表す言葉です。たとえば、株式には取引所があるため、自分が売りたいと思ったらすぐに売却して現金化できます。ところが、不動産は買主が現れるまで待たなくてはなりません。実際に現金が手元に入るまで、数ヶ月かかることもざらです。売却のタイミングによっては売買差益(キャピタルゲイン)も期待できますが、基本的には長期間で少しづつ利益を増やしていく資産運用と考えてください。

不動産投資のメリット

不動産投資の主なメリットには、次の2点があげられます。

・少ない資金で高額な不動産に投資できる

・運用の手間がかからない

その理由を解説します。

少ない資金で高額な不動産に投資できる

たとえば100万円で投資を始めるとしましょう。株式投資では100万円分の株しか購入できませんが、不動産投資ではその数倍の価格で売られている物件を購入できます。不動産の購入にはローンが利用できるためです。

ローンを組んでまで投資をしたくないと考える人もいるかもしれませんが、返済は家賃収入でまかなうため、基本的には自分の生活費などを削る心配はありません。言い換えれば、第三者に不動産を購入してもらうようなものです。

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運用の手間がかからない

不動産投資を始めると、物件管理や入居者募集などのオーナー業務が発生します。賃貸経営の経験がない人には難しいそれらの業務は、管理会社に委託するのが一般的です。家賃の5%前後の委託費が毎月発生しますが、ほとんどのオーナー業務を代行してくれるので、精神的な負担はぐっと軽くなるでしょう。

不動産投資のデメリット

不動産投資のデメリットとしては、次のような点が考えられます。

・ある程度まとまった資金が必要

・家賃が得られなければ運用を続けられない

それぞれ詳しく説明していきましょう。

初期投資にまとまった資金が必要

不動産投資のメリットとして、少ない資金で多額の投資ができることをお話ししましたが、ある程度のまとまった資金がなければ物件は購入できません。購入時には登記費用や金融機関に支払う融資手数料、不動産会社に支払う仲介手数料などが発生するためです。これらの諸費用は購入する物件価格によって異なり、新築なら価格の3~7%ほど、中古の場合は6~10%ほどが相場といわれています。100円からでも始められる投資信託と違い、初期投資のハードルが高めであることが不動産投資のデメリットといえるでしょう。

家賃が得られなければ運用を続けられない

ローンの返済をはじめ、物件を保有する間は固定資産税や管理費、修繕費などの経費がかかります。ローン返済や経費は家賃から捻出するのが基本ですが、家賃が得られなければ自分のお財布から支払うしかありません。これでは資産を増やすどころかマイナスになってしまいます。入退去のタイミングで空室期間が発生するのは避けられません。しかしながら、できるだけ短期間で空室が埋まるような物件に投資することが大切です。

不動産投資で安定した資産運用を続けるコツ

不動産投資で安定した資産運用を続けるのに最も大切なことは、物件選びを間違えないことです。空室を避けるために、人口が多く賃貸需要が高い都市部で物件を選ぶようにしてください。

不動産投資が初めての人は、分譲マンションの一室を購入する区分投資から始めるのがよいでしょう。特に、中古ワンルームマンションがおすすめです。新築よりも中古のほうが、ファミリータイプよりもワンルームのほうが、物件価格が安くて購入しやすいためです。また、学生や社会人など入居を希望する人が多く、空室になったとしても比較的早く次の入居者が見つかります。

なお、利用者から人気の物件は、投資家からの人気も高めの傾向にあります。入居者が途切れない優良物件なら、いずれ売却する際にも高い値で売れるかもしれません。

投機は運任せ、投資は計画的な資産運用

低金利が長く続く現在は、銀行に預けておいてもお金はなかなか増やせません。教育費や老後の生活資金など将来必要になるであろうお金は、投資で積極的に準備していきたいものです。

ただし、投資対象は慎重に選ぶようにしてください。資産運用をうたう金融商品にはさまざまな種類があり、なかには運任せの投機的な商品も存在します。大切な資産を失うことのないよう、リスキーな商品は避け、長期的かつ計画的に資産を増やしていきましょう。

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