不動産クラウドファンディングサービス「COZUCHI(コヅチ)」で投資を行い、分配金を受け取った方の中には「確定申告は必要なのか」「どうやって申告すればいいのかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
COZUCHIでの投資による分配金は税務上「雑所得」として扱われるため、一定の条件を満たす場合には確定申告が必要となります。
一方で、すでに源泉徴収されているケースでは確定申告が不要な場合もあり、さらに確定申告をすることで税金が還付されるケースも存在します。
本記事では、COZUCHI投資における確定申告の要否判断から、具体的な申告のやり方、必要書類の準備、そして初心者の方が陥りやすい注意点まで、網羅的に解説していきます。
確定申告の時期を迎える前に、ぜひこの記事で正しい知識を身につけておきましょう。
INVASE事業責任者・渕ノ上(ふちのうえ)

コンドミニアム・アセットマネジメント株式会社 取締役CSO
株式会社FFP 代表取締役
立教大学法学部法学科卒業。在学中より法律系予備校に通い法律を学ぶ。大学卒業後コンサルタントとしてECサイト運営会社を起業すると同時に不動産コンサルタントとしても業務を開始、不動産関連法律資格の講師として活動。
【保有資格】
不動産コンサルティングマスター / 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 管理業務主任者 / AFP / 2級ファイナンシャルプランニング技能士 / マンション維持修繕技術者 / マンション建替士
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INVASEメディア運営会社
【運営】株式会社MFS
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貸金業登録番号:東京都知事 第31690号
日本貸金業協会会員:第005928号
【グループ会社】コンドミニアム・アセットマネジメント株式会社
▼免許登録
宅建業免許番号:東京都知事(2)第102833号
COZUCHIの分配金にかかる税金の基礎知識
COZUCHIで投資を行い分配金を受け取った場合、その所得は税務上どのように扱われるのでしょうか。
まずは確定申告を正しく行うために必要な基礎知識を押さえておきましょう。
COZUCHIの分配金は「雑所得」として課税される
COZUCHIをはじめとする不動産クラウドファンディングで得た分配金は、所得税法上「雑所得」に分類されます。
雑所得とは、給与所得や事業所得、不動産所得など他の9種類の所得に該当しない所得を指し、事業として取り組んでいないような副業収入や年金収入なども同じ区分に含まれます。
ここで注意したいのは、「不動産クラウドファンディング」という名称から「不動産所得」と混同されやすい点です。
実際の不動産を所有して賃料収入を得る場合は不動産所得となりますが、COZUCHIのような匿名組合型のクラウドファンディングでは、投資家は不動産を直接所有しているわけではありません。
あくまで匿名組合契約に基づく利益分配を受けている形となるため、雑所得として扱われることになります。
雑所得は総合課税の対象となり、給与所得など他の所得と合算して税額が計算されます。
したがって、所得金額が大きくなるほど適用される税率も高くなる累進課税の仕組みが適用される点を理解しておく必要があります。
源泉徴収の仕組みと税率について
COZUCHIから分配金を受け取る際には、あらかじめ源泉徴収が行われています。
源泉徴収とは、所得を支払う側が、受取人に代わって一定の税金を差し引き、国に納付する制度のことです。
COZUCHIの分配金については、支払時点で 20.42% の税率による源泉徴収が実施されます。
この 20.42% は、所得税20% に 復興特別所得税(所得税額の2.1%相当、0.42%) を加えた合計税率です。
※この時点では住民税は含まれておらず、住民税は後日、確定申告や住民税申告の内容をもとに自治体で課税されます。
たとえば、COZUCHIのファンドから 10万円の分配金 が発生した場合、源泉徴収税額は 20,420円 となり、実際に投資家の口座へ振り込まれる金額は 79,580円 です。
この差額分は、すでに税金として国に納められている状態となります。
このように、分配金の支払い時点で源泉徴収が行われているため、一定の条件を満たす方については、所得税の確定申告が不要となるケース があります。
一方で、年間の所得状況によっては、源泉徴収された税額が本来納めるべき税額より多くなっている場合もあります。
その場合、確定申告を行うことで、払いすぎた税金が還付される可能性 があります。
自分が「申告不要」に該当するのか、それとも「申告したほうが有利」なのかを正しく判断することが、COZUCHI投資における税務対応では非常に重要です。
COZUCHI投資で確定申告が必要なケースと不要なケース
COZUCHIで分配金を受け取った場合、すべての投資家が確定申告をしなければならないわけではありません。
ここでは、確定申告が必要となるケースと不要となるケースを具体的に解説します。
給与所得者で雑所得が年間20万円以下の場合
会社員や公務員など給与所得を得ている方で、COZUCHIの分配金を含む雑所得の合計が年間20万円以下であれば、原則として確定申告は不要です。
これは所得税法における「少額不追求」の考え方に基づくもので、少額の副収入について申告の手間を省略できる制度となっています。
ただし、この20万円という基準は「雑所得の合計」であることに注意が必要です。
COZUCHIの分配金だけでなく、他のクラウドファンディングからの分配金、暗号資産の売却益、原稿料や講演料など、すべての雑所得を合算した金額で判断しなければなりません。
また、この「20万円以下で申告不要」というルールは所得税に限った話であり、住民税については別途申告が必要となるケースがあります。
住民税の申告については後述しますが、所得税の確定申告が不要であっても、お住まいの市区町村への住民税申告は必要となる場合がありますので注意してください。
給与所得者で雑所得が年間20万円を超える場合
給与所得者であっても、COZUCHIの分配金を含む雑所得の合計が年間20万円を超える場合は、確定申告が必要となります。
COZUCHIで複数のファンドに投資している方や、高額な分配金を受け取っている方は、この基準を超える可能性が高くなります。
確定申告では、すでに源泉徴収されている税額と、実際に納めるべき税額との差額を精算します。
総合課税による税率がCOZUCHIの源泉徴収税率である20.42%よりも高い場合は追加で税金を納めることになり、低い場合は還付を受けられることになります。
給与所得が高い方や、COZUCHIの分配金以外にも雑所得での副業収入がある方は、確定申告によって追加納税が発生することもあるため、年間の所得を把握しながら投資計画を立てることが望ましいでしょう。
確定申告をしたほうが有利になるケース
確定申告が義務ではない方であっても、あえて確定申告を行うことで税金の還付を受けられるケースがあります。
具体的には、所得金額が比較的低く、総合課税の税率が源泉徴収税率の20.42%を下回る場合です。
たとえば、専業主婦や学生、パートタイムで働いている方など、年間の所得が少ない方は、総合課税の税率が5%や10%となることがあります。
このような場合、COZUCHIの分配金から20.42%が源泉徴収されていると過払い状態となっているため、確定申告を行うことで差額の還付を受けることができます。
また、医療費控除や寄附金控除、住宅ローン控除の初年度など、他の理由で確定申告を行う予定がある方は、あわせてCOZUCHIの分配金も申告することで、全体の税負担を最適化できる可能性があります。
個人事業主やフリーランスの場合
個人事業主やフリーランスの方は、事業所得の有無や金額にかかわらず、原則として毎年確定申告を行う必要があります。
開業して間もない場合や、その年に事業収入がなく赤字となった場合であっても、確定申告自体は必要になるのが一般的です。
COZUCHIで受け取る分配金は、事業活動によって得られた収入ではないため、「事業所得」ではなく「雑所得」として申告します。
これは、COZUCHIが匿名組合契約に基づく投資であり、投資家自身が不動産を事業として運営しているわけではないためです。
事業所得が赤字となった場合、その赤字は原則として他の総合課税所得と損益通算することができます。
そのため、条件を満たす場合には、事業所得の赤字とCOZUCHIの分配金による雑所得を相殺できるケースもあります。
ただし、損益通算を行うためには、その事業が継続性や営利性を備えた「実態のある事業」として認められる必要があります。
形式的に開業届を提出しているだけの場合など、事業実態が乏しいと判断されると、赤字が損益通算の対象とならないこともあるため注意が必要です。
一方で、雑所得で生じた損失については、他の所得との損益通算や翌年以降への繰越は認められていません。
この点は誤解されやすいため、事業所得と雑所得の違いを正しく理解したうえで申告を行うことが重要です。
COZUCHIの不動産クラウドファンディング確定申告のやり方
ここからは、実際にCOZUCHI投資の確定申告を行う際の具体的なやり方について解説します。
必要書類の準備から申告書の作成、提出までの流れを順を追って説明しますので、初めて確定申告を行う方も参考にしてください。
必要書類を準備する
COZUCHI投資の確定申告を行うにあたって、まず準備しておくべき書類があります。
最も重要なのは、COZUCHIから発行される「年間取引報告書」または「支払調書」です。
これらの書類には、1年間に受け取った分配金の総額と、源泉徴収された税額が記載されています。
通常、COZUCHIでは確定申告の時期に合わせてマイページから年間取引報告書をダウンロードできるようになりますので、早めに確認しておくことをおすすめします。
給与所得者の方は、勤務先から発行される「源泉徴収票」も必要です。
確定申告書を作成する際に、給与収入や源泉徴収税額、社会保険料などの情報を記入する必要があるため、年末調整後に受け取った源泉徴収票を手元に用意しておきましょう。
その他、医療費控除を受ける方は医療費の領収書、ふるさと納税を行った方は寄附金受領証明書、住宅ローン控除を受ける方は借入金の年末残高証明書など、適用する控除に応じた書類も準備が必要です。
申告書を作成する
確定申告書の作成方法としては、国税庁が提供する「確定申告書等作成コーナー」をインターネットで利用するのが最も便利です。
画面の案内に従って必要事項を入力していくだけで、計算も自動で行われるため、初めての方でも比較的スムーズに作成できます。
まず、収入金額の入力画面では、給与所得者であれば源泉徴収票の内容を入力します。次に、雑所得の入力画面に進み、COZUCHIの分配金を入力します。
「種目」には「分配金」や「匿名組合利益分配」などと記載し、「収入金額」には年間取引報告書に記載された分配金の総額を入力します。
源泉徴収税額の入力欄には、すでに差し引かれた税額を記載します。
この金額は、分配金に対して20.42%を乗じた金額となっていますが、年間取引報告書に記載されている金額をそのまま入力すれば問題ありません。
各種控除の入力を終えると、自動的に税額が計算され、追加で納める税額または還付される税額が表示されます。内容を確認のうえ、問題がなければ申告書を印刷またはe-Taxで送信します。
申告書を提出する
確定申告書の提出方法は、大きく分けて3つあります。
e-Taxを利用したオンライン提出は、自宅にいながら24時間いつでも申告できるため、最も便利な方法といえます。
マイナンバーカードとICカードリーダー、またはマイナンバーカード対応のスマートフォンがあれば利用可能です。
e-Taxで提出すると還付金の振込も早くなる傾向があり、忙しい方にはおすすめの方法です。
税務署への持参提出は、書類を直接窓口に持っていく方法です。確定申告期間中は税務署が混雑することが多いですが、その場で書類の不備を確認してもらえるメリットがあります。
郵送による提出も可能で、申告書を管轄の税務署に郵送します。
郵送の場合は、通信日付印が申告日となりますので、期限に余裕をもって発送することが大切です。
控えを返送してもらう場合は、返信用封筒と切手を同封しておきましょう。
確定申告の期間は原則として毎年2月16日から3月15日までとなっています。
期限を過ぎると延滞税や加算税が発生する可能性があるため、余裕をもって準備を進めることが重要です。
COZUCHI確定申告で注意すべきポイント
確定申告を正しく行うためには、いくつか注意しておくべきポイントがあります。
特に初めてCOZUCHI投資の確定申告を行う方は、以下の点に気をつけてください。
住民税の申告を忘れない
所得税の確定申告が不要な場合であっても、住民税の申告が必要となるケースがあります。
給与所得者で雑所得が年間20万円以下の場合、所得税の確定申告は不要ですが、住民税についてはこの免除ルールが適用されません。
住民税は市区町村に納める地方税であり、お住まいの自治体の税務課に対して別途申告を行う必要があります。
申告を怠ると、後から税務調査を受けて追徴課税される可能性もあるため、忘れずに対応しましょう。
なお、所得税の確定申告を行った場合は、その情報が市区町村に共有されるため、別途住民税の申告を行う必要はありません。
複数のクラウドファンディングからの分配金を合算する
COZUCHIだけでなく、他の不動産クラウドファンディングサービスからも分配金を受け取っている場合は、すべての分配金を合算して申告する必要があります。
たとえば、COZUCHIのほかにCREALやRimple、OwnersBookなど複数のサービスを利用している場合は、各サービスから年間取引報告書を取得し、合計額を雑所得として申告します。
また、不動産クラウドファンディング以外にも、ソーシャルレンディングや株式投資型クラウドファンディングからの分配金、暗号資産の売却益なども雑所得に該当することがあります。
すべての雑所得を漏れなく把握し、正確に申告することが大切です。
経費として計上できるものを把握する
雑所得の計算においては、収入から必要経費を差し引くことができます。
COZUCHIの分配金に関連する経費としては、投資に関する書籍の購入費、セミナー参加費、投資関連のウェブサービス利用料、インターネット通信費の一部などが考えられます。
ただし、経費として認められるためには、その支出が分配金を得るために直接必要であったことを説明できなければなりません。
プライベートでの利用と混在している場合は、合理的な基準で按分する必要があります。
経費を計上する場合は、領収書やレシートを保管しておくことが重要です。
税務調査の際に経費の根拠を示せるよう、少なくとも5年間は書類を保存しておきましょう。
繰越控除や損益通算の制限を理解する
COZUCHIの分配金による雑所得は、他の所得区分との損益通算に制限があります。
たとえば、株式投資で損失が出た場合であっても、その損失をCOZUCHIの分配金と相殺することはできません。
同様に、雑所得で損失が出た場合でも、その損失を翌年以降に繰り越すことはできません。
上場株式の譲渡損失のように3年間の繰越控除が認められているものとは異なり、雑所得の損失は発生した年度で切り捨てとなります。
なお、COZUCHIへの出資金(元本)については、あくまで「自分が預けたお金が戻ってくるもの」として扱われるため、原則として税金はかかりません。
課税対象となるのは、元本とは別に受け取る「分配金」の部分のみであり、元本の返還や残高そのものが直接課税されることはありません。
また、雑所得は「分配金などの収入から必要経費を差し引いた金額」で計算されますが、COZUCHIのような投資では、日常的に大きな経費が発生するケースは多くありません。
そのため、実務上は雑所得が赤字になること自体が比較的少なく、赤字による節税効果を期待する場面は限定的といえます。
この点を踏まえると、COZUCHIへの投資においては、元本割れのリスクが低いファンドを選ぶことや、分散投資によってリスクを抑えることが税務面からも重要であるといえます。
COZUCHI確定申告に関するよくある質問
年間取引報告書はいつ届きますか?
COZUCHIの年間取引報告書は、通常1月下旬から2月上旬にかけてマイページからダウンロードできるようになります。
紙での郵送は行われないことが多いため、確定申告の時期が近づいたらマイページを確認し、必要書類を早めに取得しておくことをおすすめします。
書類が見つからない場合は、COZUCHIのサポートに問い合わせることで対応してもらえます。
源泉徴収されているのに確定申告が必要なのはなぜですか
源泉徴収はあくまで「仮の税金」として差し引かれているものであり、最終的な税額を確定させるものではありません。
総合課税の仕組みでは、1年間のすべての所得を合算して正しい税額を計算する必要があります。
源泉徴収された金額と正しい税額との間に差額がある場合は、確定申告によって精算することになります。
確定申告をしないとどうなりますか
確定申告が必要であるにもかかわらず申告を怠ると、税務署から指摘を受ける可能性があります。
COZUCHIから税務署に支払調書が提出されているため、分配金の受け取りは税務署に把握されています。
申告漏れが発覚した場合は、本来の税額に加えて延滞税や加算税が課されることになりますので、該当する方は必ず期限内に申告を行いましょう。
白色申告と青色申告のどちらで申告すべきですか
COZUCHIの分配金は雑所得に分類されるため、青色申告の対象とはなりません。
青色申告は事業所得や不動産所得、山林所得がある場合に選択できる制度であり、雑所得のみの場合は白色申告で申告することになります。
給与所得者が副業としてCOZUCHI投資を行っている場合も同様に、雑所得として白色申告を行います。
まとめ
COZUCHI(コヅチ)で投資を行い分配金を受け取った場合の確定申告について解説してきました。
COZUCHIの分配金は税務上「雑所得」として扱われ、すでに20.42%の源泉徴収が行われています。
給与所得者で雑所得の合計が年間20万円以下であれば所得税の確定申告は原則不要ですが、20万円を超える場合や、還付を受けたい場合は確定申告が必要となります。
確定申告のやり方としては、まずCOZUCHIの年間取引報告書と源泉徴収票を準備し、国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用して申告書を作成する方法が便利です。
提出はe-Tax、持参、郵送のいずれかで行うことができます。
注意点として、住民税の申告を忘れないこと、複数のクラウドファンディングからの分配金を合算すること、経費として計上できるものを把握しておくことなどが挙げられます。
不動産クラウドファンディングは手軽に不動産投資を始められる魅力的な投資手法ですが、税務面での知識も身につけておくことで、より効率的な資産運用が可能となります。
確定申告の時期が近づいたら、早めに準備を進めておきましょう。
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