不動産投資には節税効果があるといわれますが、その理由のひとつにあげられるのが減価償却費です。減価償却費は経費として計上できるため、不動産所得を減らし、所得税を軽減する効果があります。この記事では不動産投資の減価償却の概要やメリットを解説するとともに、減価償却費の計算方法をシミュレーション例で説明します。ぜひ参考にしてください。

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【目次】

不動産投資における減価償却とは

不動産投資で減価償却すべき理由とは

不動産投資における減価償却費の計算方法

新築マンション|減価償却費の計算方法とシミュレーション

中古マンション|減価償却費の計算方法とシミュレーション

減価償却を活用した節税におすすめの物件

不動産投資における減価償却の注意点|デッドクロスと売却時の精算

不動産投資の節税効果を高めるために減価償却の仕組みを理解しよう

不動産投資における減価償却とは

減価償却とは、長期間使用することが見込まれる資産の取得費用を何年かに分割して経費として計上する会計処理の方法です。建物・自動車・設備など、使い続けるうちに価値が下がると考えられる資産には、それぞれ法定耐用年数が設けられています。耐用期間内に時間の経過に合わせて費用として計上することで業績を正しく捉えられるというのが、減価償却の目的です。

減価償却費は定額法または定率法によって計算します。

・定額法の特徴:毎年同額の減価償却費を計上する

・定率法の特徴:償却費の額は初めの年ほど多く年とともに減少する 

ちなみに、平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物の償却方法は定額法となります。また、購入による取得のみならず自己の建設、相続、遺贈又は贈与での取得も含まれます。

>>国税庁 減価償却のあらまし

不動産取得費用の取得価額算入も可能

不動産投資用に物件を購入した場合、建物の取得価額以外に様々な費用がかかります。例えば、不動産取得税や登録免許税など。これら取得にかかる費用も不動産取得価額に参入することで減価償却費用として計上することも可能です。

知っておいて損はないでしょう。

>>国税庁 減価償却資産の取得価額に含めないことができる付随費用

不動産投資で減価償却すべき理由とは

減価償却費の計算は少々手間がかかります。そのため、購入した年に全額の費用を計上したほうが面倒がなくて良いと考える人もいるかもしれません。しかしながら、減価償却には次のようなメリットがあるため、手間を惜しまないほうがよいでしょう。

・実際の支出がなくても経費にできる

・所得税が節税できる

それぞれ説明します。

なお、不動産投資を始めたのであれば、確定申告を行う必要があります。

>>不動産投資に確定申告は必要?やり方や経費について解説

 

実際の支出がなくても経費にできる

減価償却費は実際の支出を伴わない経費です。たとえば100万円の物件を購入して10年間にわたって減価償却を行った場合、帳簿上では毎年10万円ずつを10年間支払うことになります。

 

所得税が節税できる

資産を購入した年に全額を経費計上した場合、その年は費用負担が大きくなるため所得が減りますが、翌年からは経費が少なくなり所得が大きくなります。多額の利益が出れば、当然ながら所得税の負担も増します。

減価償却をした場合は購入費用を償却期間内に分割して計上できるため、所得を減らすことができ、節税につながります。

 

不動産投資における減価償却費の計算方法

不動産投資における、減価償却費の計算方法はこちらになります。

減価償却費=建物取得価額×償却率

なお、減価償却費には土地の金額は含みませんので注意が必要です。

減価償却費を計算する際のポイントとなるのは次の2点です。

・建物部分の価格

・建物の構造

それぞれ説明します。

建物部分の価格

減価償却の対象となるのは年月の経過とともに価値が下がっていくものです。不動産の場合、土地は対象とならないため、物件価格を土地部分と建物部分に分ける必要があります。

売買契約書や譲渡対価証明書などに土地・建物それぞれの価格が記載されていることもあります。

そうでない場合には支払った消費税から建物取得価額を算出しましょう。土地は非課税なので消費税から建物価格を逆算できます。

具体的な建物価格の計算方法はこちらです。

  1. 建物価格=購入時取得価額 × (建物の固定資産税評価額 ÷ 物件の固定資産税評価額)
  2. 建物価格 = 物件購入時に課された消費税額 ÷ 消費税率

例)

物件価格(税込):3,000万円

消費税額:100万円

消費税率:10%

計算方法)

建物部分の価格:100万円÷10%=1,000万円

土地部分の価格:3,000万円-(1,000万円+100万円)=1,900万円

 

建物の構造

建物の法定耐用年数は構造や使用目的によって異なります。たとえばアパートやマンションなど居住を目的とした事業用物件には、次のように構造ごとに異なる耐用年数が定められています。

・木造:22年

・鉄骨造(厚さ3mm以下):19年

・鉄骨造(厚さ3~4mm以下):27年

・鉄骨造(厚さ4mm超):34年

・鉄筋コンクリート/鉄筋鉄骨コンクリート造(RC):47年

償却率もそれぞれ異なるため、国税庁のWebサイトで確認するようにしてください。

例えば、鉄筋コンクリート/鉄筋鉄骨コンクリート造(RC)であれば法定耐用年数は47年のため国税庁の償却率表の47年の定額法を参照すると0.022となります。

 

中古物件の場合の減価償却費の計算方法

中古物件によっては、法定耐用年数を超過している物件があります。法定耐用年数を超えているか、超えていないかによって計算方法は異なります。

また、中古物件を取得した後に価値の増加または耐久性の増加と認められる支出(資本的支出)をした場合にも減価償却費を簡便法により求めることができます。

詳しくはこちらをご覧ください。

>>国税庁 中古資産の耐用年数

法定耐用年数を超えている物件の場合

計算式はこちらになります。

耐用年数を過ぎた物件 = 物件ごとの耐用年数 × 0.2

例えば、築60年のRC物件であれば法定耐用年数は47年のため47 × 0.2=9.4となり、耐用年数は9年となります。(端数は切り捨て)

国税庁の償却率表の9年の定額法を参照すると0.112となります。

 

法定耐用年数を超えていない物件の場合

計算式はこちらになります。

耐用年数を超えていない物件 = 法定耐用年数 - 経過年数× 0.8

端数となる月数については、経過年数は切り上げ、残存耐用年数は切り捨てになることに注意してください。

例えば、築30年のRC物件であれば法定耐用年数は47年のため47 - 30× 0.8=23となり、耐用年数は23年となります。

国税庁の償却率表の23年の定額法を参照すると0.044となります。

 

新築マンション|減価償却費の計算方法とシミュレーション

不動産の減価償却で押さえておきたいポイントは次の2つです。

・建物部分の価格

・法定耐用年数と償却率

ここでは、不動産投資の対象として選ばれることが多いマンションを例にして減価償却費の計算方法とシミュレーションを紹介します。

例)

物件価格(税込):3,000万円

消費税額:100万円

消費税率:10%

築年数:新築

 

建物部分の価格を算出する

前述のとおり、支払った消費税から建物部分のみの価格を逆算します。

建物部分の価格:100万円(消費税額)÷10%(消費税率)=1,000万円

 

法定耐用年数と償却率を確認する

償却率は耐用年数に応じて決められています。国税庁のWebサイトで確認するようにしてください。

ちなみに、鉄筋鉄骨コンクリート造であるマンションの法定耐用年数は47年、償却率は0.022(定額法)です。

参考:減価償却資産の償却率表|国税庁

 

減価償却費を算出する

減価償却費の計算式は次のとおりです。

減価償却費=建物取得価額×償却率

したがって、このケースの減価償却費は以下の金額になります。

1,000万円×0.022=22万円

 

中古マンション|減価償却費の計算方法とシミュレーション

中古物件は購入時点ですでに年月を経過しているため、法定耐用年数をそのまま当てはめることができません。そこで、次のようにして築年数から残存耐用年数を求めます。

残存耐用年数=法定耐用年数-経過年数×0.8

たとえば、築20年6ヶ月のマンションの場合は、次のように計算します。端数となる月数については、経過年数は切り上げ、残存耐用年数は切り捨てになることに注意してください。

47年(法定耐用年数)-21年(経過年数)×0.8=30年(残存耐用年数)

残存耐用年数が確認できたところで、次の例でシミュレーションしてみましょう。

例)

物件価格(税込):3,000万円

消費税額:100万円

消費税率:10%

築年数:20年6ヶ月

残存耐用年数:30年

このケースの計算結果は以下のようになります。

建物部分の価格:100万円(消費税額)÷10%(消費税率)=1,000万円

償却率:0.034(償却率表にて確認)

減価償却費:1,000万円×0.034=34万円

 

減価償却を活用した節税におすすめの物件

新築、中古マンションの減価償却の計算例を記載しました。減価償却を活用した節税を目的とするおすすめの物件は、法定耐用年数を超えた中古一棟物件で、具体的には木造や軽量鉄骨の物件になります。

理由は、法定耐用年数を超えているので短期的に税圧縮を行うことができるからです。

節税目的の物件を購入する際のポイント

節税目的で物件購入する際の注意点として、物件価格のうち建物の割合をいかに高めることができるかになります。

売買時に土地と建物の割合を、固定資産税評価額の土地・建物割合による按分で求める方法があります。

ただし、必ずしもこの方法による必要はなく売り主との交渉によって有利にすることも可能です。

 

不動産投資における減価償却の注意点|デッドクロスと売却時の精算

不動産投資は長期間にわたる家賃収入と売却時の差益が期待できる投資術です。減価償却費という実際には支払うことのない費用を経費として計上できるため、節税にもつながります。

しかしながら、デッドクロスと売却時に注意するようにしてください。

デッドクロスとは

デッドクロスとは、ローンの元金返済額が減価償却費を上回ってしまった状態のことをいいます。ローンの返済を始めたばかりの頃は元本よりも利息が多い状態ですが、返済を続けて借入金が少なくなっていくにつれて利息も減っていきます。ローン返済額のうち、経費計上できるのは利息部分のみです。利息部分が少なくなれば経費も少なくなり、節税効果が薄くなってしまいます。耐用年数を超えて減価償却ができなくなった場合にも同じことがいえます。

売却時の注意点

また、運用中の減価償却費は売却時に清算されることにも注意してください。購入時よりも高額に売却できた場合、その差益に所得税が課せられることはご存じの人も多いでしょう。購入したマンションが20年後に同額で売却できたとしたら、その差額は0円で課税対象にはならないと考えられがちです。

しかし、投資用物件の場合、購入価格は帳簿上の金額となります。帳簿上の金額とは、実際の購入価格から所有していた期間の減価償却費の合計を差し引いた金額です。購入時と同じ価格で売却できた場合には差益が出て、課税対象となる可能性があります。

不動産投資の節税効果を高めるために減価償却の仕組みを理解しよう

今回は不動産投資の減価償却の概要やメリットを解説するとともに、減価償却費の計算方法をシミュレーション例で解説しました。

建物には法で定められた耐用年数があり、その期間内には減価償却による節税効果が期待できます。減価償却費を計算する際には、構造によって耐用年数が異なること、物件購入時の経過年数によって耐用年数を計算しなおさなくてはならないことに注意してください。

耐用年数を超えた建物には減価償却が適用されません。また、ローンの元金返済額が減価償却費を上回る場合にも節税効果は薄くなります。不動産投資における節税効果を上手に利用するために、減価償却の仕組みを把握しておきましょう。

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