マンション投資では、物件により利益やリスクが変わります。投資用マンションを選ぶ際は、物件の特徴をきちんと把握し、リスクを最小限にすることが大切です。投資用マンションの基礎知識や物件の選び方、リスクに備える方法について解説します。
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【目次】
投資用マンションとは
投資用マンションの種類
マンション投資を始める前に知るべきリスク
投資用マンションの選び方
マンション投資は物件選びが重要
投資用マンションとは
投資用マンションとは、どのような物件のことを意味するのでしょうか。購入目的や利用するローンの種類など、まずは投資用マンションの基礎知識を理解しましょう。
賃料収入を得る目的で購入するマンション
投資用マンションとは、部屋を貸し出して賃料収入を得るために購入するマンションのことです。自分が住む目的で購入する居住用マンションと区別されます。
入居者さえ確保できれば安定収入を得られる点が、投資用マンションの大きなメリットです。退職後の年金生活に不安を抱える人なら、老後の資産形成にも役立てられるでしょう。
投資用マンションは居住用と同様に、物件検索サイトや不動産会社で探せます。ただし、居住用のように自分好みの物件を探すのではなく、賃貸収入で利益が出る物件を選ばなければなりません。
売却益を得ることも可能
家賃収入による利益だけでなく、売却による利益の獲得を期待できる点も、投資用マンションの特徴です。購入時より資産価値が上昇した時点で売れば、売却代金との差額を利益にできます。
投資で得られる利益の種類は、『インカムゲイン』と『キャピタルゲイン』の二つです。インカムゲインとは資産を保有することで得られる運用益、キャピタルゲインは資産を売ることで得られる売却益を意味します。
不動産投資は、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える投資方法です。それぞれの特徴を理解してバランスよく追求すれば、より利益を出しやすくなるでしょう。
借入は不動産投資ローンを利用
居住用マンションの購入時に組むローンは住宅ローンです。一方、投資用マンションを購入する際は、『不動産投資ローン』を利用します。
不動産投資ローンは家賃収入が返済原資となるため、給与収入などが基本的な返済原資となる住宅ローンより、高額な融資を期待できます。申し込み者の属性によっては、年収の10～20倍の金額の借入も可能です。
ただし、金利は不動産投資ローンのほうが一般的に高い傾向があります。給与収入より家賃収入のほうが安定性を不安視されるためです。
住宅ローンと不動産投資ローンは、審査の内容も異なります。住宅ローンの審査は個人の属性を重視する一方、不動産投資ローンでは物件の収益性についても入念な評価が行われます。
投資用マンションの種類
投資用マンションは、区分マンションと一棟マンションの2種類に大別されます。それぞれの特徴と、単身用・ファミリー向けの違いを押さえておきましょう。
区分マンション
マンションの1室のみを購入・運用する投資手法が『区分マンション投資』です。マンションを一棟所有するケースに比べ、少ない投資金額で始められます。
区分マンション投資では、オーナーが共用部分の管理・修繕を行う必要はありません。マンションの管理組合が担当するため、管理・修繕にかかる時間や手間を省けます。
選択肢の多さや流動性の高さも、区分マンションのメリットです。多種多様な物件から比較検討して選べる上、手放さざるを得なくなった際も比較的容易に売却できます。
一棟マンション
『一棟マンション投資』とは、建物を一棟丸ごと購入し運用する手法です。初期投資が高額になりやすい分、経営が軌道に乗れば大きな収益を期待できます。
経営における自由度の高さが一棟マンション投資のメリットです。外観を変更したり、共用部分に最新設備を導入したりするなど、物件の魅力を高める対策をオーナー自身が決められます。
複数の部屋を所有することになるため、空室が発生しても家賃収入がゼロになることはほとんどありません。資産価値が減少しにくい土地を区分投資よりも多くできることから、担保価値を評価されて高額の融資を受けやすい点も魅力です。
単身用・ファミリー向け
投資用マンションの種類は、『単身用』と『ファミリー向け』にも分けられます。それぞれに特徴があるため、投資目的や立地条件に合わせてどちらを選ぶか考慮することが大切です。
単身用マンションは入居者の入れ替わりが激しく、比較的入居者を見つけやすいメリットがあります。単純な間取りである場合が多いため、原状回復費用も抑えられるでしょう。
一方、ファミリー向けマンションは居住期間が長い傾向があり、より安定した収入を期待できます。郊外の物件でも入居者が見つけやすい点も特徴です。
マンション投資を始める前に知るべきリスク
マンション投資にはリスクがあることも覚えておきましょう。発生し得るリスクを理解した上で、しっかりと備えておくことが重要です。
損をする場合がある
不動産投資で最も注意すべきリスクは『空室リスク』です。入居者が見つからずに収入が途絶えてもローンの支払いは続くため、経営の悪化につながりかねません。
『家賃下落リスク』も、収益に悪影響を与えるリスクの一つです。建物が老朽化し物件の魅力が下がると空室リスクが高くなるため、最終的には家賃を下げざるを得なくなるでしょう。
マンションの老朽化を防ぐための管理費や修繕費も、予想以上に高くなるケースがあります。さまざまなリスクにより、損をする場合があることを意識しておかなければなりません。
頭金を入れないフルローンを組むと、返済負担が重くなり過ぎて投資が成り立たなくなるリスクも覚えておきましょう。節税のみを目的とした投資も、赤字につながりやすくなるため注意が必要です。
リスクを知り備えることが必要
投資においてリスクを完全に排除することは不可能です。マンション投資を成功させるためには、さまざまなリスクについて理解を深めた上で、損失を最小限に抑えるための備えが重要といえます。
区分マンションにおける空室リスクへの備えとしては、複数の物件を所有してリスクを分散することなどが挙げられます。老朽化リスクに対しては、定期的なメンテナンスを意識することが大切です。
ある程度の余裕資金があれば、多くのリスクに備えられるでしょう。物件購入前にリスクを考慮した収支シミュレーションを行い、損益分岐点を把握しておくことも大事です。
投資用マンションの選び方
マンション投資の生命線ともいえるのが、良質な物件を選ぶことです。利益が出る物件を探すために押さえておきたいポイントを紹介します。
需要の高い物件を見極める
マンション投資の空室リスクを抑えるためには、賃貸需要の高い物件を選ぶことが重要です。マンションの賃貸需要は、物件の立地と状態に大きく左右されます。
好立地であるかどうかを判断する指標の一つが、交通の便です。コンビニやスーパーが徒歩圏内にあるなど、周辺環境の充実度もチェックしましょう。
物件の状態を確認する際は、最新設備の有無や住みやすさを調べることがポイントです。防犯意識が高まっている近年は、セキュリティ面を重視したマンションも人気があります。
適正な利回りか確認する
物件選びの重要な指標となる要素に利回りがあります。不動産投資における利回りとは、物件価格に対する年間利益の割合です。高利回り物件は高い収益性を期待できます。
ただし、利回りのみで物件を決めるのは危険です。基本的に、物件価格が安いほど利回りは高くなる傾向があるため、なぜ物件価格が安いのかを考えなければなりません。
賃貸需要が低かったり、物件に瑕疵があったりすることが理由で、価格を抑えているケースも考えられます。このような物件を購入しても利益は出しにくいでしょう。
利回りの相場を地域別に把握しておくことも重要です。相場からかけ離れた利回りの物件は、何らかの問題を抱えている可能性があります。
できるだけ現物を確認する
物件を探す際は、できるだけ現地に足を運び、自分の目で現物を確認しましょう。物件の細かい状態など、資料だけでは分からない部分もチェックできます。
特に注意しながら見ておきたいのが建物の劣化具合です。予想以上にダメージが大きい物件なら、購入後すぐに大規模修繕が必要となりかねないため、資金管理に影響を及ぼします。
周辺を実際に歩いてみるのもおすすめです。曜日や時間帯を変えて散策してみれば、駅までの混雑具合の違いや夜間の安全性なども確認できるでしょう。
マンション投資は物件選びが重要
投資用マンションとは、主に家賃収入を得る目的で購入するマンションです。区分マンションや一棟マンションなどの違いがあるため、目的に合わせてタイプを選ぶ必要があります。
マンション投資で成功するためには、リスクを知った上で対策を講じておくことが重要です。さまざまな角度から物件を吟味し、利益を出せる物件を探してみましょう。
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