住宅ローンや不動産投資ローン、車のローンなどを借りた際に、多くの方が一度は検討されるのが繰り上げ返済です。

「ローンは早く返済した方がいい」「利息を減らせるなら繰り上げ返済すべき」と考えて、手元資金をすべて返済に回そうとする方もいらっしゃいます。

しかし実は、繰り上げ返済は必ずしも得策とは限りません。

特に現在のような低金利環境では、住宅ローンを繰り上げ返済してはいけない大きな理由がいくつも存在します。

場合によっては繰り上げ返済をしないほうがいい、というケースも少なくないのです。

今回は、繰り上げ返済のやり方や手数料、住宅ローンを繰り上げ返済シミュレーションで比較した結果、さらには住宅ローンの繰り上げ返済で得するワザまで、徹底的に解説します。

繰り上げ返済を検討している方はもちろん、すでに実行しようと考えている方も、ぜひ最後までお読みください。

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そもそも不動産投資ローンや住宅ローンの繰り上げ返済とは?

そもそも不動産投資ローンや住宅ローンの繰り上げ返済とは、現在借り入れしている、不動産投資ローンや住宅ローンをご自身の預金で元金を前倒しで返済していくことです。

これによる効果は、『利息総額を下げること』

これに加えて『月々の返済額を下げること』もしくは『返済期間を短縮すること』の効果が狙えます。

とは言え、繰り上げ返済は無料ではできません。

 

繰り上げ返済にかかる手数料 不動産投資ローンの場合

繰り上げ返済にかかる手数料は銀行と、繰り上げ返済を行うタイミングによって大きく異なります。

タイミングというのは、借入日から何年経っているかによって料率は変わります。

また、不動産投資を行う際、どこの不動産会社から買うかによっても実は異なったりします。

最低は0%、最高で2%(いずれも税別)の繰り上げ返済手数料が元金に対してかかります。

 

繰り上げ返済にかかる手数料 住宅ローンの場合

住宅ローンの場合も、不動産投資ローンの繰り上げ返済にかかる手数料の考え方は原則同じです。

参考>>不動産投資ローンと住宅ローンの違いは何?上手に不動産投資ローンを借り換えする方法もご紹介

こちらも、借り入れする銀行と、期間によって大きく異なります。

最低は0%、最高で2%(いずれも税別)の繰り上げ返済手数料が元金に対してかかります。

繰り上げ返済の具体的な手続きを解説

繰り上げ返済を実際に行う場合、どのような手続きが必要なのでしょうか。住宅ローン、不動産投資ローンそれぞれについて、具体的なやり方を見ていきましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済のやり方は、多くの銀行でインターネットバンキングに対応しており、自宅にいながら24時間手続きが可能です。

まず、ご自身が利用している銀行のインターネットバンキングにログインし、繰り上げ返済のメニューを選択します。

次に、期間短縮型か返済額軽減型のどちらかを選び、繰り上げ返済する金額を入力します。最低金額は銀行によって異なりますが、1万円から可能な銀行もあれば、100万円以上としている銀行もあります。

返済日を指定して確定すれば、手続きは完了です。通常、申し込みから実行まで1週間から1ヶ月程度かかります。

インターネットバンキングを利用していない場合は、電話や店頭窓口での手続きも可能です。

ただし、窓口で手続きをすると手数料が数万円かかる場合があるため、できるだけインターネットバンキングの利用をおすすめします。

不動産投資ローンの繰り上げ返済のやり方は、住宅ローンと基本的には同じですが、インターネットバンキングでの対応が少なく、多くの場合は担当者に連絡して店頭での手続きが必要になります。

また、最低繰り上げ返済額が100万円以上に設定されていることが多く、手数料も住宅ローンより高額になる傾向があります。

繰り上げ返済を行う際には、必ず事前にシミュレーションを行い、どれだけのメリットがあるかを確認することが重要です。

また、一度返済した資金は戻ってこないため、手元資金を十分に確保したうえで実行するようにしましょう。

繰り上げ返済を行うことによる効果 月々返済の削減パターン

不動産投資ローン元金3,000万円、金利2%、期間32年のケース。

住宅ローン元金4,000万円、金利1%、期間32年のケース。

それぞれのケースで500万円繰り上げ返済を行い、期間を同じく32年で繰り上げ返済をした場合は以下のようになります。(繰り上げ返済手数料はそれぞれ5.5万円で計算、計算結果は目安になります。予めご了承ください。)

不動産投資ローンを500万円繰り上げ返済に回して、期間を同じにしたケース。

この場合は月々返済額は今より1.9万円下がって、利息の総削減は221万円になります。

住宅ローンを500万円繰り上げ返済に回して、期間を同じにしたケース。

この場合は月々返済額は今より6千円下がって、利息の総削減は220万円になります。

月々返済額と利息の総返済額両方を下げたい方が利用する繰り上げ返済の方法です。

繰り上げ返済を行うことによる効果 返済期間の短縮パターン

不動産投資ローン元金3,000万円、金利2.5%、期間32年のケース。

住宅ローン元金4,000万円、金利1%、期間32年のケース。

それぞれのケースで500万円繰り上げ返済を行い、月々の返済額を現状と同じようになるように期間短縮した場合は以下のようになります。

(繰り上げ返済手数料はそれぞれ5.5万円で計算、計算結果は目安になります。予めご了承ください。)

不動産投資ローンを500万円繰り上げ返済に回して、期間を7年5ヶ月短くしたケース。

この場合は月々返済額は今と同じで、利息の総削減は506万円になります。

住宅ローンを500万円繰り上げ返済に回して、期間を4年6ヶ月短くしたケース。

この場合は月々返済額は今と同じで、利息の総削減は162万円になります。

月々返済額は同じでいいのでとにかく利息の総額を下げたい方が利用する繰り上げ返済の方法です。

月々返済の削減パターンと返済期間の短縮パターンの比較

一概にどちらがいいとは言い切れませんが利息の総額を下げるのであれば返済期間の短縮パターンのほうが下がります。それもそのはず、返済期間を繰り上げ返済と一緒に短くしているのでその分利息が付く期間が短くなるからです。

繰り上げ返済はいつでも可能ですが、返済期間を短くしたものを長くすることはできないので注意は必要です。

繰り上げ返済をせずに不動産投資ローン、住宅ローンを借り換えしたらどうか

不動産投資ローン元金3,000万円、金利2%、期間32年のケース。

住宅ローン元金4,000万円、金利1%、期間32年のケース。

それぞれのケースで繰り上げ返済ではなく不動産投資ローンを1.575%、住宅ローンを0.5%に借り換えした場合はこのようになります。(返済額は目安になります。予めご了承ください。)

不動産投資ローンの金利を1.575%に落とせると、月々返済額は1.1万円削減でき、利息の総削減は441万円削減見込みです。

借入に係る諸費用は約80万円かかる計算ですが、それはローンに上乗せすることも可能です。またその際の自己資金の必要性は、比較対象の500万円と比較すると10〜20万円程度で収めることも可能です。

ローン残高は増えても、借り換えのメリットは繰り上げ返済よりも大きいと言えそうです。

住宅ローンの金利を0.5%に落とせると、月々返済額は6千円削減でき、利息の総削減は220万円削減見込みです。

借入に係る諸費用は約120万円かかる計算ですが、それはローンに上乗せすることも可能です。またその際の自己資金の必要性は、比較対象の500万円と比較すると10〜20万円程度で収めることも可能です。

不動産投資ローン同様に、住宅ローン残高は増えても、借り換えのメリットは繰り上げ返済よりも大きいと言えそうです。

不動産投資ローン、住宅ローンの借り換えでしかできない期間延長

今回、繰り上げ返済もしくは、借り換えを行うことで利息の総支払額を削減するプランをご案内しました。

今のように低金利の状態であれば、ご自身の預金を当てずとも、借り換えをした方がメリットが大きくなるケースがあります。

ご自身の預金を当てて繰り上げ返済をしたものの、メリットがあることを知らずになんとなく実施される方もいらっしゃいます。ただ、一度当てた資金は返ってこないので、もし繰り上げ返済を行った後に急な入用ができても時既に遅しです。

一方で、借り換えであれば、借り換えにかかる諸費用を上乗せして借り換えすることが可能です。

元金が増えても、金利が半分以下になるとメリットが出る可能性が高まります。

また、ローンの借り換えを行うときに返済期間を再度35年まで引き伸ばすことも可能です。

その際の不動産投資ローンと住宅ローンのプランがそれぞれこちらです。

不動産投資ローンの金利を1.575%に落として、期間を3年延ばした場合、月々返済額は1.8万円削減でき、利息の総削減は355万円削減見込みです。

同一期間の借り換えと同じく、借入に係る諸費用は約80万円かかる計算ですが、それは不動産投資ローンに上乗せすることも可能です。

期間を延ばしても、35年借りる権利があるだけで、後ほど繰り上げ返済を行うことももちろん可能です。

不動産投資ローンの金利を0.5%に落として、期間を3年延ばした場合、月々返済額は1.5万円削減でき、利息の総削減は187万円削減見込みです。

同一期間の借り換えと同じく、借入に係る諸費用は約120万円かかる計算ですが、それは住宅ローンに上乗せすることも可能です。

期間を延ばしても、35年借りる権利があるだけで、後ほど繰り上げ返済を行うことももちろん可能です。

以上のように、不動産投資ローンでも、住宅ローンでも期間を延ばして借りても、金利が下がれば利息の総額を下げるだけでなく、月々返済額も大きく下げることが可能になります。

これが、借り換えならでは期間延長プランです。

この場合は、月々の返済額をぐっと削減できるため、手取りを増やすことが可能です。

今不動産投資を行っている方で、赤字収支の方はプラスになりえますし、黒字収支の方もより手取りを増やすことが可能です。

住宅ローンのお客様も、月々の返済額が楽になった分で他の資産運用を行うや、貯蓄を行うこともできます。

  

まとめ 繰り上げ返済を行う前に借り換えも検討しましょう

 

 

今回は、不動産投資ローンと、住宅ローンの繰り上げ返済に関して記事をお届けいたしました。

ローンの繰り上げ返済を行うことで狙える効果としては、『利息総額を下げること』、これに加えて『返済期間を短縮すること』、もしくは『月々の返済額を下げること』の効果が狙えることをご説明しました。

とは言え、繰り上げ返済をする場合にはご自身の自己資金を必ず当てないと行けないですし、当てたものの実は借り換えのほうがメリットが大きいということもあります。

しかも借り換えであれば自己資金は少なくその効果を受け取れます。

もし、繰り上げ返済を検討していらっしゃるのであれば、合わせて借り換えのメリットはどうなのか、ぜひ一度検討してみてください。

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