土地や建物など不動産を所有すると、毎年、固定資産税を納めなくてはなりません。物件の規模や立地によっては結構まとまった金額になるので、あらかじめ準備しておく必要があります。投資用物件ではキャッシュフローに影響するため、購入を決める前に納税額を含めてシミュレーションすることが大切です。

今回は、投資用マンションを例に固定資産税の概要や計算方法を解説していきます。

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【目次】

固定資産税・都市計画税のポイント

固定資産税・都市計画税とは

購入前に固定資産税額を把握すべき理由

固定資産税の計算方法

固定資産税の計算例

借地権付きマンションの固定資産税

固定資産税・都市計画税はキャッシュフローに影響する

固定資産税・都市計画税のポイント

記事で詳細を記載していきますが、先立ってポイントを記載します。

・固定資産税と都市資産税は、不動産など固定資産の所有者に自治体が課税する地方税

・一括または年4回の分割で納付

・土地や建物の評価によって決められるため、立地の良い物件ほど税額も高くなりがち

マンションでは管理費や修繕積立金などのランニングコストに目が行きがちですが、実は物件を所有している間は、固定資産税と都市資産税が毎年課税されるため、認識をしておくことが重要です。

固定資産税・都市計画税とは

固定資産税と都市計画税は、地方自治体(市町村)が課税主体の地方税です。固定資産台帳をもとに各自治体が評価・税額決定を行い、台帳に記載されている所有者に課税します。

なお、固定資産税と都市計画税は同時に徴収されるため、ふたつを合わせて固都税と呼ばれるのが一般的です。

固定資産税は自治体の福祉や行政サービスなどに使われる普通税、都市計画税は公園や道路などの環境整備に使用される目的税です。原則として市街化区域にある不動産などが対象で、市街化区域外にあるものには課税されません。

なお、評価額は3年ごとに見直し(評価替え)が行われます。土地の価値は周辺環境の変化で、建物の価値は築年数で変わっていくためです。直近では、2021(令和3)年度に評価替えが行われました。ここで決定した評価額は、次の評価替えまで据え置かれます。

課税対象

固定資産税の課税対象は、土地、家屋、一部の償却資産です。償却資産とは、会社や個人が事業のために用いる構築物や機械・工具などの固定資産のことをいいます。投資用のアパートやマンション、貸家、コインパーキングなども対象です。そのうち、都市計画法による市街化区域に所在する土地・家屋には、都市計画税が課税されます。

なお、課税標準額が次の金額(免税点)に満たない場合、固定資産税は課税されません。ただし、同一市町村内に複数の課税対象を所有していて、その合計が免税点を超える場合はすべてが課税対象となります。

●土地:30万円

●家屋:20万円

●償却資産:150万円

納税者

固定資産税の納税者は、毎年1月1日時点での固定資産の所有者です。売却などによって年の途中で所有者が変わる場合は、日割りで精算するのが一般的です。たとえば、6月1日に売買契約が成立して、所有者が売主から買主に移ったとします。この場合、買主は6月1日から12月31日までの固定資産税を売主に支払い、売主がその年の納税を請け負うといった形です。

支払い時期

固定資産税の納税者には、4~6月頃、課税対象の固定資産を管轄する自治体から納税通知書と振込用紙が発送されます。年税額を一括納付できる全期分と、納期限ごと(第1期~第4期)計5枚の振込用紙が届くので、一括納付するか分割納付するかを選んで納税します。

納付の時期は条例で定められるため、自治体ごとに異なりますが、次のようなスケジュールが一般的です。

第1期分:6月

第2期分:9月

第3期分:12月

第4期分:翌年2月

具体的な納期限は、それぞれの振込用紙に記載されています。分割納付する場合は、振込用紙をなくさないよう注意してください。

支払い方法

固定資産税の納付には、次のような各種方法が利用できます。使いやすい方法を選ぶとよいでしょう。ただし、自治体によっては対応していない方法もあります。振込用紙の裏面に支払い方法が記載されていたり、納税通知書に支払い方法のパンフレットが添付されていたりするので、確認するようにしてください。

●現金

郵送された振込用紙を利用して、現金で支払う方法です。

市区町村の役所窓口、指定の金融機関やコンビニエンスストアで対応しています。

●口座振替

指定の口座から自動引き落としで支払う方法です。

金融機関に申し込む際に、一括納付か分割納付かを指定します。

●クレジットカード

自治体が管理する地方税納付の専用サイトでは、クレジットカードでの支払いが可能です。

利用時には決済手数料がかかります。

●Pay-easy(ペイジー)

インターネットバンキングや金融機関のATMを利用する方法です。

振込用紙にペイジーマークがない場合は利用できません。

●スマホ決済

PayPayやLINEPayなど、スマホ決済アプリを利用して支払う方法です。

●電子マネー

nanaco(セブンイレブン)、waon(ミニストップ)でも固定資産税が支払えます。

eLTAX(エルタックス)

エルタックスは、2019年10月にスタートした地方税共通納税システムです。

利用者IDの取得、署名用プラグインのインストール、口座情報の登録など、事前の準備が必要です。

購入前に固定資産税額を把握すべき理由

不動産投資では、物件購入時のシミュレーションが重要な役割を果たします。収支のバランスを確認し、利益が出せる物件かどうかを見極めるためです。

入居者がいるいないにかかわらず、物件を所有している間はさまざまな費用(経費)の支払い義務が発生します。マンションの場合は、毎月の管理費や修繕積立金が代表的なものといえます。こうしたランニングコストに目が行きがちですが、固定資産税を含めて考えないと、収支のバランスが大きく崩れます。

特に、駅から近いなど立地条件の良い物件は評価額も高い傾向にあります。納税通知書が届いてから慌てることのないよう、納税額を把握しておくことが大切です。

固定資産税の計算方法

では、購入前に固定資産税の金額を知るにはどうしたらよいでしょうか。不動産会社に確認するのは簡単ですが、自分で概算することも可能です。実際に計算することで不動産に関する知識が深まるのではないでしょうか。

固定資産税のざっくりとした金額は、以下の手順で計算できます。

1.固定資産税評価額を確認する

2.課税標準額を計算する

3.税率を確認する

4.固定資産税を計算する

5.都市計画税を計算する

計算式や確認方法について、順を追って説明します。

1.固定資産税評価額を確認する

固定資産税の計算には、3年ごとに自治体が決める固定資産税評価額が用いられます。物件所在地の市区役所や町村役場で固定資産評価証明書を取得すれば、固定資産税評価額が確認できます。ただし、所有者以外が発行を希望する際は、所有者の委任状が必要です。購入前の物件では難しいといえるでしょう。新築1年以内の物件では、まだ固定資産税評価額が算出されていないこともあります。

そこで、目安として次のように計算するのが一般的です。

●土地の固定資産税評価額:公示価格 × 70%

●建物の固定資産税評価額:購入価格(建物部分) × 70%

公示価格とは、土地鑑定委員会が毎年公示している土地の適性価格のことです。国土交通省の標準地・基準地検索システムで調べられるので、確認してみてください。

2.課税標準額を計算する

次に、税制上の軽減措置が適用されるかどうかを確認し、課税標準額を算出します。投資用物件では、住宅用地に対する課税標準の特例と新築時の固定資産税の減税が適用される可能性があるので、確認してみましょう。

住宅用地に対する課税標準の特例

アパート・マンション・戸建など居住用建物が建つ土地には、次の特例が適用されます。

●固定資産税

小規模住宅用地:固定資産税評価額 × 1/6

一般住宅用地:固定資産税評価額 × 1/3

●都市計画税

小規模住宅用地:固定資産税評価額 × 1/3

一般住宅用地:固定資産税評価額 × 2/3

小規模住宅用地とは住居1戸につき200平方メートル以下の部分を指し、それ以上は一般住宅用地となります。たとえば、敷地が300平方メートルの場合、200平方メートルまでは小規模住宅用地、残りの100平方メートルは一般住宅用地として計算します。

新築時の固定資産税の減税

2022年3月31日までに建てられた新築住宅は、以下の期間、固定資産税が2分の1に減税されます。なお、期間経過後は通常の固定資産税額に戻ることを忘れないようにしましょう。

●木造の低層住宅(戸建、アパートなど):3年間

●3階建て以上の耐火・準耐火建築物(マンション):5年間

投資用物件も対象となりますが、床面積の要件を満たす必要があり、確認のため提出書類を求められることもあります。詳しくは物件所有地の自治体に確認してください。

3.税率を確認する

固定資産税・都市計画税の税率は、それぞれ次のとおりです。どちらも地方税のため、自治体によって差があります。物件所在地の自治体に確認するようにしてください。

●固定資産税:1.4%(標準税率)

●都市計画税:最高0.3%(制限税率)

標準税率とは基準となる税率のことで、これよりも上回る自治体もあれば、下回る自治体もあります。制限税率は上限が決まっているので、これを上回ることはありません。

4.固定資産税を計算する

固定資産税の計算式は次のとおりです。土地と建物それぞれに計算してください。

●固定資産税 = 課税標準額 × 固定資産税率

5.都市計画税を計算する

都市計画税は、固定資産税同様に以下の計算式で求めます。土地と建物それぞれに計算してください。

●都市計画税 = 課税標準額 × 都市計画税率

固定資産税の計算例

説明した手順にしたがって、床面積50平方メートルの新築区分マンションを例に固定資産税と都市計画税をシミュレーションしてみましょう。ここでは、固定資産評価額を次のように仮定します。

●土地の固定資産税評価額:2,000万円

●建物の固定資産税評価額:1,000万円

課税標準額

マンションの土地部分には、住宅用地に対する課税標準の特例が適用されます。200平方メートルに満たないため、小規模住宅用地で計算しましょう。建物の課税標準額は、固定資産税評価額と同額になります。

●土地の課税標準額:2,000万円 × 1/6 ≒ 333万円

固定資産税

標準税率1.4%で土地・建物それぞれの固定資産税を計算した後、建物部分に新築時の固定資産税の減税を利用します。

●土地の固定資産税:333万円 × 1.4% = 46,620円

●建物の固定資産税:1,000万円 × 1.4% ÷ 2 = 70,000円

都市計画税

上限の0.3%を用いて土地・建物それぞれの都市計画税を計算します。

●土地の都市計画税:333万円 × 0.3% = 9,990円

●建物の都市計画税:1,000万円 × 0.3% = 30,000円

固定資産税・都市計画税の年税額

算出した税額を合わせると、固定資産税・都市計画税の年税額は次のように予測できます。

●固定資産税(116,620円) + 都市計画税(39,990) = 156,610円

借地権付きマンションの固定資産税

固定資産税と都市計画税は、土地・建物それぞれに課税されることがわかりました。では、借地権付きマンションに投資した場合はどうなるでしょうか。

借地権付き物件のオーナーには、土地に関する固定資産税や都市計画税は課されません。納税義務が発生するのは、建物部分についてのみです。上記の計算例で考えると、年間56,610円もの費用(経費)が節約できます。この差は大きいですよね。その他にも、初期費用を抑えられる、高い運用利回りが期待できるなどのメリットがあります。

ただし、借地権付き物件では地代の支払いが発生します。地代の相場は1年あたり更地価格の6%ほどとされ、更新時には更地価格の5~10%ほどの更新料を支払います。また、定期借地権の場合は、期間満了時に建物を撤去して土地を返還しなくてはなりません。

買うのが得か、借りるのが得か、事前にしっかりとシミュレーションしてから選択してください。

固定資産税・都市計画税はキャッシュフローに影響する

今回は、投資用マンションを例に固定資産税の概要や計算方法を解説していきました。

固定資産税と都市資産税は、不動産など固定資産の所有者に自治体が課税する地方税です。一括または年4回の分割で納めますが、年間ではかなりまとまった金額になります。土地や建物の評価によって決められるため、立地の良い物件ほど税額も高くなりがちです。

マンションでは管理費や修繕積立金などのランニングコストに目が行きがちですが、物件を所有している間は、固定資産税と都市資産税が毎年課税されることを忘れないようにしてください。購入時のシミュレーションで大体の税額を把握しておきましょう。

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