不動産投資で家賃収入を得られれば、長期的な不労所得を生み出せる可能性があります。賃貸経営にはメリットだけでなくリスクもあるため、正しい知識を身に付けることが大事です。家賃収入で資産形成を実現するための基礎知識を解説します。

【目次】

不動産投資で家賃を得る仕組み

家賃収入を得る方法は大きく三つ

家賃収入を得るメリット

不動産投資の注意点

家賃収入は確定申告が必要

収入と費用を整理

安定して家賃収入を得るためには知識が不可欠

不動産投資で家賃を得る仕組み

建物や部屋を投資用として購入し人に貸せば、家賃収入を得ることが可能です。賃貸経営で長期的な安定収入を得る投資方法の仕組みを解説します。

所有する不動産物件を賃貸

家賃収入は、アパート・マンションや一戸建てなど、所有する不動産物件を第三者に貸し付けて得る賃料です。家賃は原則として毎月受け取れるため、長期的な安定収入を期待できます。

不動産投資ローンを組んで投資用物件を購入すれば、多額の初期費用は必要ありません。自己資金の何倍もの金額を運用できるため、少ない資金で多くの利益を得られる点が魅力です。

一般的には、購入資金の融資を受けても、家賃収入が返済額を上回るプランを設計します。返済が済めば家賃収入から残せる分が増加し、老後の資金を貯めやすくなるでしょう。

経営を管理会社に任せれば、自分では何もしなくても家賃収入を得られます。入居者の募集や建物のメンテナンスなど、あらゆる管理・運営業務を業者に委託することが可能です。

さまざまな支出も発生

賃貸経営では、継続的な家賃収入を得られる一方で、さまざまな支出が発生します。家賃収入から支払い分を差し引いたキャッシュフローを残すことが、不動産投資における目標の一つです。

物件購入資金を借り入れる場合、最も大きな支出はローン返済です。固定資産税・共用部分の水道光熱費・修繕費・メンテナンス費用なども、オーナーが負担する必要があります。

物件取得時に発生する費用も考慮しておかなければなりません。仲介手数料や不動産取得税などの諸費用は、原則として物件購入時に現金で支払います。

毎月発生する運用コストの目安は、家賃収入の2~3割です。賃貸経営では空室リスクがあるため、満室時の利回り予測だけでプランを立てると、赤字運営になってしまう恐れもあります。

家賃収入を得る方法は大きく三つ

賃貸経営の種類には、部屋単位で投資するタイプと、建物を投資対象にするタイプがあります。大きく三つに分けられる経営方法の特徴を解説します。

区分マンションを所有

マンションの部屋を1室単位で購入し、家賃収入を得る方法が区分マンション投資です。建物自体を投資対象とする経営に比べ、初期費用を抑えられます。

所有する部屋のみを管理すればよいため、維持費の負担が少ないこともメリットです。立地条件が異なる複数の区分マンションを所有すれば、リスクを分散できるでしょう。

少額の自己資金で賃貸経営を始めたい人に向いた投資方法です。部屋単位で物件を貸し付けることから、大きな家賃収入は期待できません。一棟経営に比べ、運用の権限も限定されます。

一戸建てを所有

一戸建て物件を購入し、賃貸物件として貸し出せば、家賃収入を得られます。更地を所有している場合は、一戸建てを新築して貸し出すことも可能です。

ファミリー層に人気の一戸建ては、入居期間が長くなりやすいため、家賃収入が安定します。所有者が個人であることが多く、物件購入時に値引きしてもらいやすい点も特徴です。

入居者が持ち家のように管理すれば、管理の手間がかかりません。そのまま入居者に売却できる可能性があるため、売却益も見込めます。

駐車場があれば、経営が立地に左右されにくい点もメリットです。更地に一戸建てを建築するケースでは、所得税や固定資産税の節税につながります。

アパート、マンションの一棟経営

アパートやマンションを一棟まるごと所有する賃貸経営では、大きな家賃収入を見込めます。区分投資と異なり、経営に関する制限が少ないため、スケールメリットを得られる点も特徴です。

空室が発生してもほかの部屋の賃料で補えることから、空室リスクを軽減できるでしょう。一棟経営では土地も所有できるため、建物が老朽化しても取り壊してほかの方法で土地を活用することが可能です。

一方、初期費用や管理コストなど、トータルの支出は区分投資に比べ大きくなってしまいます。立地条件などによる入居率低下のリスクを、部屋ごとに分散できない点もデメリットです。

家賃収入を得るメリット

賃貸物件を取得し家賃収入を得ることには、どのような魅力があるのでしょうか。代表的なメリットを三つ紹介します。

安定した不労所得が期待できる

家賃収入を得る最大のメリットは、長期にわたり安定した収入が期待できることです。入居者さえいれば、毎月一定額の賃料を受け取れます。

経営を軌道に乗せるために、ある程度の努力は求められるものの、基本的には何もしなくても家賃収入を得られます。仕事が忙しいサラリーマンでも取り組める点が特徴です。

病気で働けなくなった場合も、定期的な家賃収入があれば安心です。老後の年金生活の足しにもできるでしょう。不労所得を期待できることが、賃貸経営の大きな魅力です。

節税の効果も

不動産経営を始めたばかりの時期は、経費が収入を上回って赤字になるケースがあります。サラリーマンの場合、不動産経営の赤字分を、給与所得から差し引くことが可能です。

黒字の所得から赤字の所得を差し引くことを『損益通算』といいます。不動産所得は損益通算できるため、給与所得から赤字分を差し引くことで税金額が減り、節税につながります。

相続税対策になることも不動産経営の特徴です。相続税額の基準となる不動産評価額は時価の7~8割程度に下がるため、現金をそのまま相続するより、不動産に変えた方が相続税を抑えられます。

インフレに強い現物資産となる

インフレ時は物価が上昇し、現金の価値が下がります。しかし、不動産などの現物資産はインフレ時にも価値が目減りしにくいため、現金を不動産に変えておけば資産価値を大きく損ないません。

家賃が物価指数と連動する点もポイントです。物価が上がるインフレ時には家賃相場も高くなるため、景気の変動に合わせた収入を確保できます。

インフレで現金の価値が下がるとローンの債務が目減りし、実質的に得をする状態になります。ただし、金利も上昇しやすくなる点には注意が必要です。

不動産投資の注意点

賃貸経営には、メリットだけでなくいくつかのリスクもあります。不動産投資に取り組む前に、知っておきたい注意点を紹介します。

まとまった初期投資が必要

不動産投資を始めるためには、最初にある程度まとまった資金が必要です。不動産投資ローンを組んでお金を借りる場合も、初期費用は現金で用意しなければなりません。

ローンを利用する際は、自己資金から頭金を入れるのが一般的です。頭金は物件価格の約10%が目安とされているため、5000万円のマンションを購入するなら、頭金の目安は500万円と考えましょう。

頭金以外にも、物件取得時に必要となる諸費用は、現金で支払うのが基本です。諸費用の金額は、物件価格の約3%が目安です。

金融機関によっては、頭金なしのローンや諸費用を含めたローンを利用できる場合もあります。ただし、年収が低い場合は、融資上限額も低くなるでしょう。

年数が経つほど収入や資産価値が減少

建物は時間が経つにつれて劣化していきます。外壁が汚れてきたり、設備が古くなってきたりすると、建物の魅力が薄れて入居者を集めにくくなるでしょう。

老朽化対策としてさまざまな策を講じても空室が埋まらなければ、最終的には家賃を値下げせざるを得ません。収入が減少し、経営が悪化するリスクがあります。

経年劣化により、建物の資産価値が下がるのもデメリットです。アパートやマンションは、一般的に建築後10年経つと価値が下落し始めます。

老朽化により空室が増え、経営が立ち行かなくなって物件を売却しようと思っても、満足のいく金額で売れない状況が考えられます。ただし、立地条件などに恵まれれば、購入時より高値で売ることも可能です。

さまざまなリスクがある

安定した家賃収入を得るためには、できるだけ空室が少ない状態でなければなりません。空室リスクへの備えは、賃貸経営で最優先に考えるべき対策の一つです。

空室リスク対策は、物件購入の前後で求められます。物件を探す際は空室ができにくい立地を重視し、購入後は入居づけに強い業者を選びましょう。

賃貸経営には家賃滞納のリスクもあります。入居者がいるにもかかわらず家賃収入がなく、新たな入居者も募集できない状況は、空室より厄介です。

滞納が3カ月以上続かなければ、滞納者との賃貸契約を解除できません。保証人をつけたり家賃保証サービスを利用したりして、リスクに備えることが重要です。

家賃収入は確定申告が必要

家賃収入により所得が20万円を超えた場合は、サラリーマンでも確定申告しなければなりません。税金の計算方法や、申告に必要な書類について解説します。

課税所得の計算方法

家賃収入にかかる所得税を計算する際は、最初に課税所得を算出する必要があります。課税所得を求める計算式は、『収入-必要経費』です。

課税所得を導き出したら、所得額に応じた税率と控除額を用いて所得税を計算します。税率と控除額は、以下に挙げる国税庁のページで確認できます。

所得税を求めるための計算式は、『課税所得金額×税率-控除額』です。課税所得が500万円の場合、所得税は500万円×20%-427,500円=572,500円と算出できます。

日本の所得税は、所得が多い人ほど税負担が重くなる累進課税制度の対象です。課税所得が4000万円を超えると、半分近くは税金として納めなければなりません。

参考:No.2260 所得税の税率│国税庁

不動産所得か事業所得、または雑所得で申告

所得はその性質により、10種類に区分されています。不動産を利用して賃貸収入を得ている場合、該当する所得の種類は不動産所得です。

土地に借地権を設定して貸し出したり、駐車場や貸倉庫を設けて賃料を得たりする場合も、所得の種類は不動産所得になります。ただし、食事を提供する下宿などを経営する場合は、雑所得で申告しなければならないケースもあるでしょう。

経営の規模が大きければ事業的規模とみなされ、事業所得で申告できる可能性があります。建物なら5棟以上、部屋なら10室以上所有している状態が、事業的規模の目安です。

事業所得として確定申告できれば、さまざまなメリットを受けられます。

申告に必要な書類

白色申告を行う場合、確定申告書Bと収支内訳書を作成する必要があります。青色申告なら、確定申告書Bと青色申告決算書を準備しなければなりません。

サラリーマンが確定申告をする際は、勤務先からもらえる源泉徴収票の用意が必要です。ローンを組んでいる場合は、金融機関が発行する借入返済表を準備しておきましょう。

不動産関係の書類では、売買契約書・賃貸借契約書・送金明細・売渡精算書の提出を求められます。固定資産税通知書・損害保険証券・管理費や修繕積立金などの領収書も添付しましょう。

収入と費用を整理

課税所得を適切に算出するためには、収入と経費を正しく計上する必要があります。どのようなものが収入と経費に該当するのかを確認しましょう。

家賃収入の内訳

賃貸経営による収入は、家賃収入だけではありません。入居者から賃貸契約時に受け取れる礼金を設定しているなら、収入として計上します。

賃貸契約を更新する際に支払われる更新料も収入に該当します。敷地内に有料駐車場や自動販売機を設置しているなら、それらからの収入も計上しなければなりません。

収入が多くなるほど税額も増えるため、なるべく少なめにしたいと考える人もいるでしょう。しかし、本来なら計上すべき収入を申告しなければ、後からペナルティを科される可能性があります。

経費扱いできる支出

経費に計上できるものが多いほど所得が少なくなるため、税額が減り節税につながります。不動産投資の場合は、経営に関係する支出であれば、あらゆる費用を経費にできるのが特徴です。

固定資産税や都市計画税などの税金は経費扱いできます。物件や設備の購入費は、減価償却費として数年に分けて経費にすることが可能です。

ほかにも、管理費・修繕費・保険料・通信費・ローンの利息・管理会社への委託料などが、経費計上できます。情報収集・勉強のための費用や、物件視察で支払った交通費も、経費に該当することを覚えておきましょう。

安定して家賃収入を得るためには知識が不可欠

マンションや一戸建てなどの物件を取得して貸し出せば、家賃収入を得られます。継続的に安定した収入を得られることが、不動産投資で賃料を得るメリットです。

賃貸経営にはメリットとデメリットがあり、収入が一定額を超えたら確定申告をする必要があります。早い段階から経営を軌道に乗せられるよう、正しい知識を身に付けておきましょう。

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