不動産投資において最大の利益を得るためには毎月のキャッシュフローに加え、不動産売却時に利益を出すために含み益が必要です。含み益とは帳簿価額と時価とのプラスの差額を指します。

含み益があれば、出口となる売却で大きな利益を得ることができます。また利回りに振り回されない含み益は「資産性」に優れた利益と言えるでしょう。

では、含み益が出る物件はどのようにして見極めるのでしょうか?今回は、資産に対する変数としての「土地」と「町」、物件価格の変動を見極める方法をお届けします。

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物件価格が上がる要因

主に以下の要因があります。

  • インフレに伴って物件価格が高騰する
  • 土地、町、建物、管理の要素によって高騰する

インフレに伴って物件価格が高騰する

現在、政府はインフレ目標を設定し金融緩和に取り組んでいます。インフレによって貨幣価値が下がり、それに伴って物件価格も高騰することが考えられます。

注意するべき点として、バブルとは異なるということです。バブルでは「もっと不動産の価値が高まるだろう」という期待によって価値が高まり、物件価格が高騰しました。しかしインフレの場合、単に貨幣価値の変動に伴って価格が変動するため物件の価値が変化していない点に注意が必要です。

土地、町、建物、管理の要素によって高騰する

インフレによらない要素による価格の高騰はよく見極める必要があり、その要素は「土地」「町」「建物」「管理」に分けられます。

今回は「土地」「町」「建物」「管理」のうち、資産性への影響の大きい「土地」と「町」、そして物件の立地選びをすることが重要です。

賃料と物件価格はサイクルで変化する

まず結論として、立地選びで重要なポイントは「賃料と物件価格がどう動くか」にあります。 賃料と物件価格は以下のサイクルで変化しており、サイクルの中で適正価格の物件を購入することが含み益を出す鍵だといえるでしょう。

賃料、物件価格のサイクル(都心部需給の場合)

賃料、物件価格は以下のサイクルに従って変動します。

  1. 新築物件が建つ
  2. 新築物件がエリアの物件、賃料価格を引き上げる
  3. 他の類似物件の賃料価格が上がる
  4. さらにエリアの物件、賃料価格が上がる
  5. 賃料、物件価格が高いため、ディベロッパーが新たに新築物件を建てる
  6. 2に戻る

このようなサイクルの中で賃料、物件価格は上がります。つまりこのサイクルが起こっているエリアで、適正価格の物件を購入すれば資産性が高く、出口を見据えやすいということです。

適正価格の見極め方

適正価格はベースキャップレートから確認することができます。ベースキャップレートとはエリアの基準的な賃料利回りを指し、ここから逸脱した投資用物件は適正価格ではないと考えることができます。ベースキャップレートがインフレに伴ってどのように上がるのかを確認することが重要です。

エリアの見方

新しい物件が建つことを考えると、今後の発展可能性があるエリアを狙っていくのがセオリーになります。ここで大切なのは「人が集まる場所」を見極めることです。一般的には以下のようになります。

  • 再開発のあるエリア
  • オフィス街
  • 生活利便施設の近いエリア
  • アクセスの良いエリア

再開発によって利便性が上がったり、商業施設が建つことで物件価格は上がる傾向にあります。またオフィス街、生活利便施設があるエリアには人が集まるため物件のニーズが高いです。また都心へのアクセスが良いエリア、例えば東京や丸の内のような最大再開発地区にアクセスの良いエリアは値段が上がっていきやすいです。

「再開発=物件価格が上がる」ではない?

ここで注意が必要なのが、上の条件を満たしたエリアの賃料が必ず上がる訳ではないことです。あくまで物件のニーズを考慮する必要があります

例として、再開発されたが物件価格の上がらなかったエリアを考えてみます。ある駅に新幹線が停車するようになり、都心へのアクセスがよくなりました。それに伴い駅周辺の再開発が決定、駅が綺麗になって、商業施設が建ちました。また新幹線が停車するため、出張中の人が泊まるためのホテルなどが新たに建ちました。この場合、物件の需要は上がるでしょうか?

実際には物件の価格は上がりません。何故なら周囲にこれ以上物件が建たなかったためです。それは観光地として人が集まり飲食店や宿泊業が儲かることはあっても、住む人は増えないためです

単純な開発可能性を前提として「開発によって住みたい人は増えるのか?」をよく考える必要があるということです。

まとめ 出口戦略の鍵は「資産性」

今回は、資産に対する変数としての「土地」と「町」、物件価格の変動を見極める方法をお届けしました。

ポイントは大きく②つあります。

1つは賃料、物件価格がどう動くか。新築物件が建つとエリアの物件価格や賃料価格が上がります。新築物件は物件価格と賃料確保が高いためです。続いて似た物件の価格が上がり、さらに新しい物件が建つサイクルに入ります。このようなサイクルをよく理解し、値動きを見極めることが重要です。

2つは今後の発展可能性です。「発展するから良い場所だ」と考えるのではなく、「その地域が発展することで人が集まる場所」を考える必要があります。物件が建つということはニーズがあるためです。

発展のサイクル、発展する場所や人が集まる場所。その本質を見極めていきましょう。

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